最後にどういうことをしてあげられるのか、考えてあげましょう
今これをご覧になっておられる方は、ペットを亡くされたばかりの方かと思いますが、はじめに先ず、謹んでお悔み申し上げます。
今やペットブームも定着して、皆様もごく普通にペットを御買いになられ、家族の大切な一員として接しておられたと思います。
そうした、家族であるペットとお別れする日が来ることなど、これまで漠然としか考えてこられなかったのではないでしょうか。それがこのたび、可愛がっていた最愛のペットを亡くされ、今は悲しいお気持ちばかりが溢れ、どうしたらいいのか具体的に何もわからないといった方もいらっしゃるかと思います。
そこで、慌ててパニックになり、充分なことをしてあげられずに庭に埋めてしまったり、言われるままにお役所に出してしまったりして後悔しないように、家族の一員だからこそ、最後に出来るだけのことをしてあげられるようにとの想いから、このページを作りましたので、ご参考にして、ご準備してあげてください。
葬儀の準備など心づもりしておきましょう
では、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。
おおまかには、次のような準備と手配をなされてはいかがでしょう。
1.ご遺体が傷まないように保管する。
葬儀やお別れをする前に、何より先ず、ご遺体をいたわってあげて下さい。
人の場合では、遺体を湯灌などして清めて白装束の身支度をしますが、ペットの場合は、まだそこまでは定着していませんので、遺体が傷まないように注意して保管してあげると良いでしょう。
方法は、左の写真のように、
① 遺体をダンボールのような箱を柩代わりにして入れてあげます。動物病院で亡くなった場合などはペット霊園から届けられたダンボール柩を用意しているところもありますので、分けてもらったり、自宅に適当な箱がない場合は、ペット霊園に予約したときに届けてもらうことも出来ます。
② 保冷剤(アイスノン等)を遺体のお腹のところや頭のところに当てて冷やします。また氷をビニール袋などに入れて当ててあげてもいいでしょう。
2.お近くのペット霊園に予約をする。
ペット霊園では、きちんとお別れのセレモニーをして火葬し、その後の供養の方法についてもアドバイスをしてくれますので、出来るだけペット霊園に連絡して葬儀の予約をして連れて行ってあげるようにしましょう。その場合、すぐに対応出来ることと、お参りや法要のことも考えると、地元の、お近くのペット霊園が便利です。 ペット霊園では、他家の子たちと一緒に荼毘に付する「合同火葬」という方法があり、その場合のご火葬は霊園の決められた時間・都合に行いますので時間のご予約は必要ないところが多いのですが、亡くなられたその子だけ個別にご火葬する「個別火葬」などの方法を希望される場合は、必ず日時のご予約をしましょう。ご予約がないと、空き時間まで長時間待つことになってしまいます。
3.ペット霊園で葬儀をしてお別れをする。(供養の方法を確認する。)
ペット霊園の予約時間に間に合うようにご遺体を連れて行き、葬儀・火葬をしますが、お車などの都合がつかない方は、ペット霊園より専用車でご遺体のお引取りや、ご家族共々お迎えしてもらうことも出来ます。(別途料金の場合が多い。)ご予約の際に料金の他、ご遺体の大きさ、お迎えの場合は人数等確認して相談されると良いでしょう。
ペットの葬儀では、人の葬儀のように当日数珠をご用意されたり礼服で来られる方はさほど多くはいらっしゃいませんので、特に厳粛に行いたいとのご意向でなければ、服装や仏具を気にする必要はありません。
尚、一般に、寺院が経営しているペット霊園でない限り、僧侶が常駐していることは少ないので、葬儀の際に読経して欲しいとのご希望があれば、事前にペット霊園に料金、宗派等尋ねられてご相談されると良いでしょう。また、セレモニーも通常は仏式を基本に行っているところが多いので、キリスト教や他の宗派の方の場合は、ご予約の際にその旨をペット霊園に伝えておけば、出来る限り対応してもらえます。
ご火葬時間は、大体1時間位(小さい子ならば40分~50分、大型犬などは1時間半から2時間位)が目安です。「合同火葬」の場合は、お連れ頂いて直ぐには火葬しませんので、ご遺体をお預けいただき、お別れをして帰宅していただけます。
4.登録関係の届出をする。
愛犬を亡くされた方は、届出関係も忘れずにしておきましょう。 ワンちゃんの場合、お住まいの市町にご登録されておられると思いますので、亡くなられた時は、お早めに市町役場に連絡して登録の抹消手続をして下さい。鑑札があれば返却します。郵送でもかまいません。時間が経つと忘れてしまいますので、最後まできちんと整理をつけておきましょう。 また、義務というわけではありませんが、血統書のあるワンちゃんは、犬種団体に届け出て、血統書を返却するようにしましょう。
ペット霊園では、出来る限り施主様(飼い主様)のしてあげたいように対応し、精一杯のお手伝いをしてくれますので、ご希望やご不明の点などがあれば、まずペット霊園にお尋ねされると良いでしょう。
これまで家族と共に過ごし、様々な想い出を残してくれた愛しいペットとのお別れになりますので、精一杯の、出来る限りの手を尽くして送 ってあげてください。